CONTENTS
畳のお手入れって…水や洗剤は使ってもいいの?掃除機をかけるだけじゃダメなの?傷や汚れは落ちるの?などなど、いざやろうと思っても、どんなお手入れをしたらいいのか分からない方は多いのではないでしょうか。
そこで今回は、日常生活で使える畳のお手入れ方法について、いくつかのポイントに分けてご紹介していきます。
畳の汚れを落としたい時のお手入れ方法
飲み物や食べ物をこぼしてしまったり、お子さまやペットが畳を汚してしまったりと、日常的に畳が汚れることはたくさんあるかと思います。 そんな時、以下のお手入れ方法を試してみてはいかがでしょうか。
まずは、粉末の洗剤、小麦粉、ベビーパウダーなどを振りかけ、十分に液体を吸い取らせてください。粉末が液体を吸い切ったら、掃除機で粉末を吸い取ります。
その後、固く絞った布で、処理をした部分をしっかり拭き取りましょう。ペットの尿も、同様の方法で対処できます。
もし汚れたことに気がついたのが遅かった場合、汚れの部分にお湯をかけ、乾いた雑巾で押し付けるように吸い取りましょう。この作業を3~4回ほど繰り返すと、シミがなくなっていきます。 最後に、もう一度乾拭きをして、ドライヤーの送風モードでしっかりと乾かしてください。
小さいお子さまが壁や床、畳に落書きをしてしまった!ということがあるかと思いますが… 畳の場合、クレヨンなどの落書きは、残念ながら完全に消すのは難しいと言われています。 そこで、実際に畳に付着したクレヨンが落ちるかどうか、実験を行ってみました。
もし汚れが取り切れない場合は、畳の表替えをご検討ください。
カビやダニが発生した場合の対処法 天然表など、イ草を使用している畳の場合、吸湿性がある分、カビやダニが発生する可能性が高くなります。定期的に換気をすることで多少防ぐことはできますが、それでもお部屋の環境や季節などの影響で、カビやダニが発生してしまうことがあります。 その場合の対処法と、日常的なカビ・ダニの予防方法を、合わせて紹介します。
まず、消毒用アルコール(エタノール)を布に染み込ませて、カビを綺麗に拭き取ります。拭き取りが終わったら、乾いた雑巾などで、再度カビが発生した箇所を拭き取ります。
その後、風を通してしっかり乾燥させてください。そのままの状態で放置してしまうと、湿った部分から再びカビが発生してしまいます。
最後の仕上げに、必ず乾燥させるようにしましょう。
ダニの場合は、まず掃除機で数回吸い取り、畳自体の風通しを良くしましょう。 その後、畳を床からあげて、除湿器を使うなどして、畳を乾燥状態にしましょう。湿気がひどい場合は、ドライヤーを当てるとより効果的です。また、ダニは夜行性なので、お部屋を暗くして1時間程放置した後、掃除機をかけるとしっかり処理できます。
可能であれば、畳を床からあげ、そのまま外で干すと更に大きな効果が期待できます。この時、地面に直接畳を置いてしまうと、畳が汚れたり、別の虫がついてしまったりすることがあるので、畳の下には何か敷いておくとよいでしょう。 また、布団たたきなどで畳を叩いてみることもおすすめです。(※実施する時は、必ずマスクを着用してください。)
畳干しができない方や、時間があまりない方は、市販のダニ駆除クッズなどで畳を燻煙するのもいいでしょう。一度の使用では、ダニの卵にまで効果がないので、最初の使用から半月経過したら、再度使用するのがおすすめです。
≪畳を上げる場合の注意点≫ 畳はそれぞれ、置く場所(配置)が決まっています。なので、どこにどのような向きで置いてあったのか、しっかりわかるようにしておくと良いでしょう。
万が一、配置の場所や方向を間違えると、余計な隙間ができてしまったり、きつくて畳が入らなくなってしまったりする可能性があるので、畳や床の見えない位置に、目印をつけておくとよいでしょう。
ちなみに、畳にダニが発生する場合、その部屋の湿気が非常に高い証拠でもあります。普段から部屋の空気を入れ替えたり、除湿器を使うなどして、湿度を調整するといいかもしれません。
また、畳の上に布団が敷きっぱなしだったり、カーペットやマットを常に敷いた状態にしてしまうと、畳に湿気がこもりやすくなってしまう原因になります。なるべく毎日、布団やカーペットをあげて、畳だけでなく部屋全体の湿気を飛ばすようにしましょう。
カビやダニの予防方法
カビやダニの発生は、日常的にちょっとしたお手入れを行うことで防ぐことができます。 ここからはカビとダニ、それぞれの予防方法を紹介します。
・洗濯物は部屋干ししない
・雨の日は窓を開けない
・風通しを良くする
・畳の部屋を閉め切らない
・除湿用のシートを敷く(防虫シートも防湿効果があるのでおすすめです。)
・掃除をこまめに行う
・防カビ加工されている畳に交換する
・カーペットや布団などの二重敷きは避ける
・湿気を除去する(こまめな換気や除湿器がおすすめです。)
・畳干しを行う
・畳の部屋にある他の家具等も清潔に保つ
・定期的に掃除機をかける
・防ダニ加工されている畳に交換する
慣れていないと大変かもしれませんが、畳を快適に長く使用するためにぜひ試してみてください。
畳に凹みやささくれなどの傷ができてしまった場合 長年使用していると、畳に凹みや、ささくれなどの傷ができてしまうこともあるかと思います。そんな時のお手入れ方法をご紹介いたします。
長い間同じ場所に家具を置いていると、畳が凹んでしまうことがよくあります。 対処方法は、熱いお湯でタオルを固く絞り、凹んでしまった畳の部分に置きます。そして、タオルを置いた部分の上から、低い温度でアイロンをかけて蒸します。 しばらく蒸していると、凹みが戻ってきます。そうしたら、すぐに冷風のドライヤーもしくは扇風機などで乾かしてください。畳は湿気が苦手なので、なるべく早く水分を飛ばしましょう。 あまりにも凹みがひどい場合は、このお手入れ方法を試しても元に戻らない可能性が高いので、その場合は畳の表替えをおすすめします。ご自身で一度試していただき、なかなか元に戻らないようであれば、畳の表替えをご検討ください。
一度できてしまったささくれは、完全に元に戻すことはできません。しかし、早急に補修対応することで、傷の広がりを防ぐことはできます。 まずは、ささくれが発生した部分の畳をしっかり掃除します。その際、ささくれが広がらないように、必ず畳の目に沿って行ってください。 綺麗な雑巾で乾拭きをした後、ささくれを目になじませるように寝かせます。そこへ、薄めた木工用ボンドを、筆や綿棒などで塗り込みましょう。 一時的な処置に近いので、あまりにもささくれがひどい場合は、ぜひ弊社へご相談ください。
日常的に畳の上を掃除したり、換気したりすることは、とても重要です。 汚れやほこり、過度な湿気などの条件で、カビの発生やダニが増殖し、健康を害する恐れがあるので、掃除はできるだけ高い頻度で毎日行いましょう! 日々のお手入れの積み重ねが、畳の寿命を延ばすことにもつながります。
・日常でのお手入れは、乾いた雑巾で畳の目に沿って、乾拭きをしましょう
・月1回程度、固く絞った濡れ雑巾で表面を軽く拭きましょう(決して、濡れ雑巾で強くこすらないでください。)
・濡れ雑巾で拭いた直後は、換気をしましょう(換気をしないと、カビが発生して表面が白っぽくなる恐れがあります。)
・過度な湿気を含ませないために、お天気の良い日には窓を開けて風通しを良くしましょう
・掃除機での掃除を行う場合は、畳の目に沿ってかけてください(繊維とは別の方向で掃除機をかけてしまうと、畳表を痛めてしまいます。)
・掃除機のモードは弱がおすすめです(掃除機は通常のモードで畳をかけると、畳表を痛めてしまいます。)
・畳一枚ごとに、目に沿ってゆっくりと掃除機を動かすと効果的です
今回は、畳のお手入れ方法について、さまざまな内容をご紹介いたしましたが、いかがでしたでしょうか。急なトラブルにも対応できるよう、知識として頭の片隅にいれておくと、役立つ日がくるかもしれません。
日常のお手入れが、快適に畳を長持ちさせるポイントです。 畳とのより良い生活を過ごせるように、ぜひ参考にしてみてください。